2023年7月23日(日)に行われた一級建築士学科試験の合格基準点についての記事です。
2023年8月30日(水)に建築技術普及センターより公表されたので総括してきます。
受験したみなさま、お疲れさまでした。
一級建築士学科試験の合格点についてまとめましたので参考にしてみてください。
今年の合格基準点はどれくらいだろう!?
学科合格基準点(正式発表後)
学科科目それぞれ足切り基準点は以下の通りです。
- 計画 11点 (前年比±0)
- 環境 11点 (前年比±0)
- 法規 16点 (前年比±0)
- 構造 16点 (前年比±0)
- 施工 13点 (前年比±0)
例年通りの並みの合格基準点になっている印象です。環境・設備の問題は例年よりも難化したので10点予想をしている予備校もありましたが、例年通りの11点でした。
総合基準合格点(正式発表後)
総合基準合格点は以下の通りです。
総合 88点
となりました。各資格校の合格速報値は誤差±1の範囲に収まりました。TACは見事的中でした。各校の速報値は参考までに載せておきます。
総合資格 87点 誤差+1(7/24 12時時点)
日建学院 87点 誤差+1(7/24 12時時点)
TAC 88点 (7/24 15時時点)
去年よりは難化し、例年通りよりやや少なめの合格基準点になっている印象です。
各社のHPを参考にして書いています。
できる限り、ご自身で自己採点サービスなどを通じて確認お願いします。
詳細は各社のHPは下記のリンクから
去年の基準点は参考までに以下の記事で載せています
各教科の解答速報
設問 | 計画 | 環境 | 法規 | 構造 | 施工 |
問1 | 4 | 4 | 1 | 3 | 2 |
問2 | 2 | 1 | 4 | 2 | 1 |
問3 | 4 | 1 | 3 | 3 | 4 |
問4 | 2 | 3 | 1 | 3 | 2 |
問5 | 4 | 1 | 2 | 3 | 1 |
問6 | 2 | 2 | 3 | 1 | 2 |
問7 | 4 | 2 | 2 | 1 | 4 |
問8 | 3 | 4 | 4 | 2 | 1 |
問9 | 1 | 3 | 4 | 2 | 3 |
問10 | 1 | 3 | 3 | 1 | 3 |
問11 | 1 | 2 | 2 | 4 | 4 |
問12 | 3 | 3 | 3 | 2 | 4 |
問13 | 3 | 4 | 4 | 3 | 3 |
問14 | 4 | 3 | 2 | 2 | 2 |
問15 | 3 | 3 | 4 | 2 | 4 |
問16 | 2 | 1 | 4 | 4 | 3 |
問17 | 4 | 2 | 3 | 4 | 1 |
問18 | 2 | 2 | 3 | 3 | 2 |
問19 | 1 | 4 | 1 | 1 | 1 |
問20 | 3 | 2 | 3 | 3 | 3 |
問21 | – | – | 1 | 1 | 1 |
問22 | – | – | 1 | 1 | 3 |
問23 | – | – | 4 | 4 | 1 |
問24 | – | – | 2 | 2 | 4 |
問25 | – | – | 1 | 4 | 2 |
問26 | – | – | 1 | 4 | – |
問27 | – | – | 1 | 1 | – |
問28 | – | – | 1 | 4 | – |
問29 | – | – | 4 | 3 | – |
問30 | – | – | 2 | 2 | – |
以上が学科試験の解答になります。赤字で示した個所は前回示していた解答予想から変化があった箇所です。
皆さんの結果はいかがだったでしょうか!?
合格者の傾向
学科試験の合格率
学科試験の合格率は16.2%でした。
前年の21.0%に比べ-4.8%で大幅に減少しています。前年が合格率が比較的高かったため例年よりかなり少なめの合格者率で特に低かった令和3年の合格率と似ています。合格率はここ数年20%前後を推移していましたが一気に合格率が減ったことがわかります。大手予備校は87点を予想していたことを考慮すると、試験元は例年より合格者を少なくなるように調整しています。
また公表資料にもありますが90点を水準点となるように問題を作成しており、今年度は問題が難化しているので例年より合格基準点を低くしています。
学科試験の受験者数
実受験者数は28,118人でした。
前年の30,007人(-1,889)に比べ減少しています。
受験者数はここ数年では受験資格に実務経験が必要なくなり30000人前後で推移していましたが、今年は一気に2,000人近く減ったことがわかりました。
受験生の減少の傾向は二級建築士試験でも見られています。原因は少子化や一級建築士の人気や資格取得意欲の減少、社会人の勉強する余裕がないするなどが考えられます。
学科試験の総評
前年度と比べて新出問題数はほとんど変わりがないことが各予備校のデータから確認できました。しだがって正答率が悪く難しいCランク問題は例年並みになっています。
しかしながら合格者数と合格率の低くなっている原因として考えられるのは標準的なBランク問題(正答率が50-70%)の正答率が悪いことを日建学院は指摘しています。つまりBランク問題をいかに落とさないかが重要と結論づけています。
Bランク問題は全体の43%もあるボリュームゾーンです。一方で今年度は正答率の高いAランク(正答率が70%以上)の問題数が減ったので問題を表面的に覚えているだけでなく本質を抑えているかが合否の分かれ目になっています。
製図試験の合格率・合格者予想
学科試験の合格率と製図試験の合格率の間に基本的には相関関係はないとされていますが、ここ最近は右肩下がりで減少傾向にあります。
個人的な意見として製図試験の合格率は2019年から続く合格率35%程度になるのではないかと考えられます。
同じ教室で勉強している人は常に上位3〜4割に位置取ることを意識して勉強して下さい。
製図試験について
次の2次(製図)試験は10月8日(日)におこなわれます。今年の課題は図書館です。
製図試験は世の中の世相や国策を取り入れた国からのメッセージを課題に取り組まれることが多いです、時間があれば近年建てられた図書館をよく観察・訪問してみるのもよいでしょう!
製図試験までもうすぐ、時間は残り少なくなっています。受験生にとっては長いようでとても短い夏になります。頑張ってください!!
また製図道具についてはこちらの記事を参考にしてみてください。一見の価値はあると思います!!
他にも製図試験についてまとめた記事もありますのでぜひともご覧ください!!
まとめ
今回は2023年一級建築士学科試験についてまとめてみました。
一級建築士に合格した方は今までの勉強の成果が発揮されましたね、製図試験も気を抜かずに勉強して下さい!!
合格できなかったかたはお疲れ様でした。正答できなかった問題を見直してみましょう。また一息入れてまた挑戦してみましょう。
建築士試験について確認する場合はぜひ本ブログを読みにきて下さい!!
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