2023年 一級建築士 学科Ⅳ(構造) 問1 解説(たわみの計算)

一級建築士試験

今回は2023年度一級建築士 学科試験Ⅳ構造のNo.1の問題についてまとめていきたいと思います。

今回は材料力学のたわみの問題から出題されています。

聞き慣れないワードもあるかとおもいますのでこの記事では初学者でも理解できるようにわかりやすく説明していきたいと思います!

たわみ量の計算方法ってどうやるんだっけ!?

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問題 No.1

図のような集中荷重Pを受ける梁A及びBの荷重点に生じるたわみδAとδBとの比とし
て、正しいものは、次のうちどれか。ただし、梁A及びBは同一断面で、全長にわたって等質等断面の弾性部材とし、自重は無視する。

  1. \(\delta_{A}:\delta_{B}=4:1\)
  2. \(\delta_{A}:\delta_{B}=8:1\)
  3. \(\delta_{A}:\delta_{B}=16:1\)
  4. \(\delta_{A}:\delta_{B}=32:1\)

この問題キーワードは

  • たわみ算出用の材長Lの取り方を間違えないか
  • たわみの算出のしかた

前提条件

この問題はまず断面二次モーメントたわみの算出方法について理解する必要があります。

断面二次モーメントとは

断面二次モーメントとは形による変形のしやすさを表すパラメーターです。特徴は値が大きいほど変形しにくく、小さいほど変形しやすくなります。

記号は[I]で表すことが多く、x軸周りは[Ix] y軸周りは[Iy]のように表記します。単位はおもに[cm4]や[mm4]で表すことが多いです。

断面二次モーメントの詳しい解説は以下の記事を参考にして下さい。

ヤング係数は材料そのものによって決まる値で木材なら木材、鉄なら鉄、コンクリートならコンクリートのヤング係数を使うことになります。

部材の変形しやすさは主にヤング係数断面二次モーメントで決まり、断面二次モーメントとヤング係数を掛け合わせ、部材の曲がりにくさを表した値を曲げ剛性と呼びます。

たわみの求め方

単純梁・集中荷重のたわみを式で表すと

\(\delta=\dfrac{PL^3}{48EI}\)

δ:たわみ(梁中央)
P:集中荷重
L:梁長
E:ヤング係数
I:断面二次モーメント

単純梁・集中荷重のたわみの語呂あわせは「弱った(48)エイ(EI)をプール(PL)でみた(3乗)」です。

単純梁・集中荷重のたわみの詳しい内容はこちらの記事を参考にしてみて下さい。

つぎに片持ち梁・集中荷重のたわみを式で表すと

片持ち梁・集中荷重のたわみを式で表すと

\(\delta=\dfrac{PL^3}{3EI}\)

δ:たわみ
P:集中荷重
L:梁長
E:ヤング係数
I:断面二次モーメント

片持ち梁・集中荷重のたわみの詳しい内容はこちらの記事を参考にしてみて下さい。

解き方

今回の問題の解く順序は

  1. スパンによるたわみの違いを計算する

ひとつずつ算出していきましょう。

まず単純梁・集中荷重のたわみについてヤング係数・荷重・I(断面二次モーメント)の大きさが同じになるためLの定義の仕方だけが異なるので計算すれば必然的にわかります。

単純梁は
\(\delta_{A}=\dfrac{PL^3}{48EI}\)

片持ち梁は
\(\delta_{B}=\dfrac{PL^3}{3EI}\)

\(\delta_{A}:\delta_{B}=\dfrac{PL^3}{48EI}:\dfrac{PL^3}{3EI}\)

\(\delta_{A}:\delta_{B}=\dfrac{1}{16}:1\)

したがって梁Aと梁Bは16:1で梁Aの方がたわみが大きくなります。

上記をまとめると答えは③となります。

まとめ

今回は2023年 一級建築士 学科試験Ⅳ構造 No.1の解説をしてきました。

今回の問題は基本中の基本で正直暗記といってもいいと思います。たわみの公式はすぐに忘れてしまうのでぜひ何度も読み返し解けるのようになって下さい!!

こちらは類似の問題ですので参考にしてみて下さい。

対策

今後予想される問題
  • 断面が複数で矩形以外の場合
  • 梁のスパンが異なる場合

こちらも自分で問題を作って解いてみるとよいでしょう!!

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